1989年に初めてルマンに来てから、今回で11回目。間に何度か抜けているもののCカー全盛のルマンも見たし、何より「Team Goh」の優勝が今でも頭から離れません。あの感激を越えるルマンを期待して今年もやってきました。
戦前はスピードのプジョー、信頼性のアウディとまるで「ウサギとカメ」状態。予選を終わってプジョーの速さは素晴らしいものでした。
決勝は逃げるプジョー、追うアウディと予想通りの展開になり、ほとんど同ラップから1ラップ遅れのトップ争いが続きました。しかし、明け方の雨がアウディを味方し、レインコンディションでは圧倒的にアウディが速く、ピット作業でついにトップに出ました。そこから逃げたものの昼前に雨が止むと今度はプジョーがペースアップしてアウディを追うという、気の抜けない展開が。そしてゴール1時間前にもう一度雨が降り、どちらもワンミスで勝負の行方がわからなくなることに。結局、アウディが逃げ切り、クリステンセン選手のルマン8勝目!アウディも5年連続8回目の優勝を飾りました。
日本で活躍中のトレルイエ選手もペスカローロでエントリー。素晴らしい走りでこのクルマのベストラップを出し、ワークス勢に次いで7位でフィニッシュ!
さて、今回のルマン、息詰まるレースで最後までドキドキでした。残念ながら夕陽も朝陽も出ず、光を上手く使えず、写真的には物足りなかったのも事実です。ニコンD3の高感度特性を使い、夜のシーンも楽しみにしていたのですが、今ひとつイメージ通りにいかなかったのも後悔が残ります。ルマンは全てにおいて厳しいレースです。ここで鍛えられるとマシンも人間もそしてカメラとカメラマンも進歩していくのでしょうね。
また来年、僕もチャレンジします・・・きっと!